DTMでオーケストラ系サウンドを作るときに、EastWest社の音源をよく使っています。
最近、
Symphonic Orchestra
から、音源の良さとしては上位にあたるHollywoodシリーズに買い換えたのですが、
QL Hollywood Strings
で音が濁るというか、ピッチ(音程)が気になるような音が結構ありました。
よく使うバイオリン、ビオラ、チェロも、鍵盤で鳴らしてもプレイバックで流しても、濁るというか聴いていて気持ち悪い音が結構あったのです。 ただ毎回ピッチが悪いという訳でもなく、綺麗な音で鳴る時もあるため、「何か気持ち悪いなぁ、何でだろう?」と思いつつ制作作業を進めていました。
僕自身の耳が良ければ「明らかに音程が悪い、おかしい!」と指摘できるのですが、残念ながら耳自体も良くないし音感にも優れてもいないため、むしろ逆に「僕の耳がおかしいのかな」と半信半疑でした。
というのも、この疑問について検索しても似たような件はウェブでヒットしないし、「Hollywood Strings」を製作したEastWest社のDTM音源のサウンドは、世界中で最も評価を受けているサウンドの一つなので。
しかしミックスの段階まで進み、レンダリングしたwavを改めて聴くとやはり音が気になる。「このままじゃ駄目だ」と思ってEastWest社の製品販売を取り扱っている http://www.soundsonline.com/ のサポートへ連絡してみました。
私 < SoundsOnline
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こんにちは。
Hollywood Stringsの音で気になる部分があります。同じ音でも良い音程で鳴る時と悪い音程で鳴る時があり、良いピッチを得るために度々エクスポートが必要になります。これはどのような問題が原因でしょうか?(~DAW環境を羅列~)
上記のような内容を、グーグル先生の力をお借りして英語に翻訳して問い合わせてをしてみました。
この時点では、何かしら僕の環境に問題があり、その不具合が音の気持ち悪さを生み出している可能性を第一に考えて問い合わせをしました。
サポートからは、以下のような返答を頂きました。
SoundsOnline < 私
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Hi,
Could you please include an example of this?
Our Hollywood library is designed to replicate a true orchestral performance, and there will occasionally be some drift in pitch when many players are bowing at once.
Thanks!
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こんにちは。
この例を含めて考えて頂く事はできますか?
Hollywoodシリーズのライブラリーは、真のオーケストラ演奏を複製するようにデザインされています。そのため、大勢のプレイヤーが一度にボウイング(運弓)する時、まれにピッチが漂うことがあるでしょう。
「稀に起こりうる多少のピッチのズレは、真のオーケストラサウンドを再現する上で音源に含まれる必然的な要素であり、Hollywoodライブラリ音源の仕様である」という意味で捉えました。
ということで、結果的には音源の仕様のため、どうしようもないという結論になってしまいました。
確かにオケ全体が混じればあまり気にならないのですが、使い方によってはやはり気になってしまう部分もあるので、 結局、どうしても気になる部分に関しては、綺麗なピッチを得るまでファイルをエクスポートする方法で作業しています。他に対策方法があれば誰か教えて欲しいですね。 むしろ僕くらいしか気にしていないのでしょうか?
ちなみに、EastWestのHollywoodシリーズの音は素晴らしいと感じていて、大好きです。以前に使用していた QLSO Symphonic Orchestra に比べると、本当に音に艶や深みがあってかつ音像がクリアな良い音で、音作りやミックスマスタリングも楽です。 むしろHollywoodシリーズのパフォーマンスを発揮するためのPCスペックや僕自身の能力が足りていないのが現状です。
という事で、音楽制作で感じるHollywood Stringsの気になる部分でした。