2016年9月24日『西本智実の第九』オーケストラコンサートの感想。ベートーヴェンの交響曲第九番ニ短調「合唱付き」を観ました。指揮:西本智実氏。演奏・管弦楽:大阪交響楽団。合唱:イルミナートヴァチカン合唱団。場所:兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール。
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲の交響曲第九番ニ短調「合唱付き」
日本でも有名なドイツの作曲家ベートーヴェンの作曲した交響曲第九のオーケストラコンサートを観にいきました。
wikipediaによると、第九は古典派の以前のクラシック音楽の集大成であり、その後のロマン派の音楽時代の道標となった超大作・傑作とのことです。
クラシックや音楽に全く興味がない人でも、ベートヴェンという名前や第九の曲は必ず一度は耳にしたことがあるのではないかと思います。かくいう僕もクラシックはあまり聴かないのですが、一度は生で観てみたいなという軽い気持ちでオーケストラコンサートを観に行きました。
場所:兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール

兵庫県立芸術文化センターは、阪急神戸線の西宮北口を下車して、直通徒歩2~3分で着くことができます。アクセスがとても良かったです。
KOBELCO大ホールは、高級そうな木材の香りが豊かなホールで格調高かったです。4Fまであったのが驚きでした。ちなみに当日の座席は、1FのU列16番目(↓画像の青い部分)で、後ろの方の席でしたが音は良かったです。
画像@www1.gcenter-hyogo.jp/seat/kobelco.html
指揮者:西本智実氏

指揮は西本智実さんという方でした。コンサート名にもなっているのできっととても凄い方なのでしょう。宝塚の男役のようなハンサムな女性でした。コンサートの指揮って立ってするものだと思っていたので、この日は座りながら指揮をしていたのが印象的です。
イルミナートヴァチカン合唱団
合唱団の人たちがぞろぞろとステージへと上がっていきます。オーケストラの奏者よりも多く、だいたい数えてみたら120人くらいは居ました。曲目によっては各パートのソリストが参加していました。
交響曲第九番ニ短調「合唱付き」のプログラムと曲目解説

ルードヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770年~1827年)
交響曲第九番 ニ短調「合唱付き」 Op.125
Ludwig van Beethoven Symphonie Nr.9 d-moll
第一楽章 アレグロ・マ・ノン・トロッポ・ウン・ポーコ・マエストーゾ
第二楽章 モルト・ヴィヴァーチェ
第三楽章 アダージョ・モルト・エ・カンタービレ
第四楽章 プレスト/レチタティーヴォ~
『西本智美の第九』当日配布のプログラムより、以下、音楽評論家、上月光氏による曲目解説を引用。
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古今東西の交響曲の中でも不滅の金字塔として音楽史上に特別な輝きを放つベートーヴェンの最高傑作。日本ではダイク(第九)と呼ばれ、老若男女を問わず広く親しまれている。ベートーヴェンはこの最後の交響曲を作曲するにあたり、彼自身初めての試みとして、最終楽章で4人のソリストと4声の混声合唱団を使い、楽器の編成も打楽器を中心に格段に大きくした。そしてこの交響曲は後世のあらゆる作曲家に多大なる影響を与えた。第4楽章の歌詞「歓喜によせて」は、文豪シラーがフランス革命前夜にドレスデンで書いたものだが、ベートーヴェンは1792年にウィーンへ移るよりも前のボンの青年時代にこの詩に出会い、深い感動を得た。しかし、実際に第九の作曲は1822年から1824年に行われたので、実に30年以上ものこの詩を暖めていたことになるのである。
初演は、1824年5月7日、ウィーン。指揮はベートーヴェンの友人ウムラウフで、ベートーヴェン自身は初舞台の横でテンポを取っていた。そして4楽章が終わると嵐のような拍手喝采が起こったが、すでに完全に聴力を失っていた彼はそれに気がつかず、アルトのソリストのカロリーネ・ウンガーが手を取って観客席を向かせたという逸話が残っている。
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引用ここまで
『西本智実の第九』感想
さて、コンサートの感想です。正直、著名な作曲家のクラシック音楽というのが高尚な分野すぎて僕には難しいことは分からないのですが、とにかく人の声のパワーが凄まじかったです。
オーケストラの演奏の迫力を遥かに凌ぎ、ホール全体に木霊する合唱は圧巻でした。やはり記憶に残るのは第四楽章のクライマックスでしょう。指揮と合唱とオーケストラの演奏が全て一体となって、ダイナミックに、無限の盛り上がりを見せます。その迫力には凄まじいものがありました。
ベートーヴェンや第九は好きだけどCDでしか音楽を聴いた事がないという人が居れば、一度は生で聴いて欲しいですね。
ベートーヴェンは音楽家でありながらも晩年は聴力を失くし、その人生は平坦ではなく、時に苦悩に満ち溢れたものだったと聞きます。そんな彼が遺した魂の傑作とも呼べる第九を聴いて感動しないはずはないのでした。